語構成について(単純語・合成語・複合語・派生語・畳語)

「語構成」について「日本語教育検定試験の合格に必要な知識」という点から、まとめてみました。
「語構成って何?どんな問題が出るの?」という方、参考にしてみてください。
この記事を最後まで読んでいただけたら、下記のことがご理解いただけます!

語構成 ☆☆☆☆★

語構成には「狭義の語構成」と「広義の語構成」があります。

狭義の語構成…「1つの単語が、2つの以上の要素に分けられる場合の結びつき方」を考える。
広義の語構成…「狭義の語構成」に「造語法」も加えて考える。


「造語法」だけを知りたい方は、こちらをご覧ください!
造語法について(合成法・縮約・混淆・借用・文字による方法・転成・逆成)

狭義の語構成

語構成とは、1つの単語が、さらに意味をもった要素に分けられる場合の、その結びつき方・組み立て方のことです。意味がわかりませんよね?ちょっと例を出します。

「酒飲み」…「酒」と「飲む」という2つの要素が1語になっている。意味は「酒を飲む人」。
      目的語+述語で名詞になっている。もともとはヲ格で結びついている。
「雨降り」…「雨」と「降る」という2つの要素が1語になっている。意味は「雨が降る日」。
      主語+述語で名詞になっている。もともとはガ格で結びついている。
「話し続ける」…「話す」と「続ける」という2つの要素が1語になっている。
        動詞+動詞で動詞のまま結びついている。


要するに「2つ以上の要素がどのように結びついているか」ということです。
「語構成」に関する問題が出たら、「どのように結びついているか」考えてみてください。

語構成はまず、「単純語」と「合成語」の2つに分けられ
合成語はさらに「複合語」「派生語」「畳語」に分けられます

単純語 ☆☆☆★★

単純語とは、一つの語基・自由形態素から成る構成上それよりも小さく分解することのできない語のことです。
例を見たら、すぐにわかります!

例:名詞  山 父 ドア 等
  副詞  ゆっくり とても すぐ 等

動詞や形容詞について書かれていないテキストが多いかと思います。
これは、動詞「食べ/る」や形容詞「たか/い」は、複数の形態素から成り立っていることから、単純語ではないという考え方が一般的だからだと思われます。


とりあえず、単純語は「山とか川とか」という理解で問題ないと思います!

合成語 ☆☆☆☆★

合成語とは、2つ以上の要素が合わさってできた語のことです。
合成語は「複合語」「派生語」「畳語」に分けられます

これらを説明するときに、「語彙的形態素(内容形態素)」という言葉を使用します
正確な説明とは言えませんが、ここでは「名詞」と「動詞・形容詞の語幹」という理解で、読み進めてください。(この言葉がわからなくても、理解できるようにします!)
複合語 ☆☆☆☆★

複合語とは、合成語のうち、2つ以上の語彙的形態素(内容形態素)から構成される語のことです。
簡単に言うと、2つ以上の具体的な意味内容を持つ語が合わさった語のことです。


  例:「酒飲み」…「酒」と「飲む→飲み」が1つの語になっている。
    「花見酒」…「花」と「見る→見」と「酒」が1つの語になっている。
    「草木」…「草」と「木」が1つの語になっている。

また、複合語には、「統語構造」と「並列構造」があります。

統語構造の複合語 ☆☆☆★★

2つ以上の要素が「主語+述語」「目的語+述語」などの統語的な関係がある複合語のことです。
また、「主語+述語」のように、従属関係にあることから「従属構造」とも言われます。

例:「酒飲み」…「酒を飲む」→「目的語+述語」から成り立っている。
  「雨降り」…「雨が降る」→「主語+述語」から成り立っている。
  「花見酒」…「花を見る」が「酒」を修飾する連体修飾の関係で成り立っている。

「統語」というのは、検定試験の中で多く出てくる語です。
ちょっとピンと来ない言葉ですが、「統語関係」ときたら、「主語・目的語・述語」や「SVO・SOV」等の「文・語の並び」や「前後関係」を、まず最初に思い浮かべてください!
並列構造の複合語 ☆☆☆★★

2つ以上の要素が並列に並んでいる複合語のことです。

例:草木 森林 田畑 善悪 東西南北 上下 読み続ける 細長い 等

さらに分けると、「類義関係」と「対義関係」に分かれます。

例:「草木」…「草」と「木」が並列に並んでいる。(類義関係)
  「細長い」…「細い」と「長い」が並列に並んでいる。(類義関係)
  「上下」…「上」と「下」が並列に並んでいる。(対義関係)
  「東西南北」…「東」「西」「南」「北」が並列に並んでいる。(対義関係)

上のように、いろいろな要素が合わさって、「複合名詞」「複合動詞」「複合形容詞」になります。

◇ 複合名詞
 「雨風」…名詞+名詞→名詞 「うれし涙」…形容詞語幹+名詞→名詞
 「馬鹿面」…形容動詞語幹+名詞→名詞 「売り切れ」…動詞の連用形+動詞の連用形→名詞
◇ 複合動詞
 「読み続ける」…動詞の連用形+動詞→動詞 「若返る」…形容詞語幹+動詞→動詞
◇ 複合形容詞
 「細長い」…形容詞語幹+形容詞→形容詞 「塩辛い」…名詞+形容詞→形容詞

  ※動詞の連用形、つまり「休みます」の「ます」をとると、「休み」名詞になります。
  ※日本語では基本的に、最後の要素の品詞が語の品詞を決定します。

派生語 ☆☆☆★★

派生語とは、合成語のうち、語彙的形態素(内容形態素)と接辞などから構成される語のことです。
言い換えると、「具体的な意味内容を持つ語」と「単独で語を形成できないもの(接辞)」でできている語ということです。
かえってわかりにくいでしょうか?例を見たら、すぐにわかります!

例:茶 意見 完成 関係 真っ白 高 楽し 効率 春めく 大人っぽい 山田さん

お茶の「」や、高さの「」など、それ自体で語を形成できないものを「接辞」といいます。
接辞のうち、お茶の「お」のように、前につくものを「接頭辞」、高さの「さ」のように後ろにつくものを「接尾辞」といいます。

接頭辞がついた派生語は、基本的に品詞は変わりませんが、中には、変わるものもあります。変わる場合は、ほとんど形容動詞にかわります。

茶(名詞)→お茶(名詞) 意見(名詞)→ご意見(名詞)関係(名詞)→無関係な(形容動詞)

接尾辞がついた派生語は、その接尾辞の性質によって品詞がきまります。

名詞を作る   高さ 楽しみ 耐熱性 山田さん 等
動詞を作る   春めく ほしがる 大人ぶる 等
形容詞を作る  大人っぽい 男らしい 四角い 等
形容動詞を作る 効率的 悲しげ おいしそう 等

「どれが接辞か」という見分け方は、簡単とは言えませんが、ひとまず、「派生語とはどんな語?」というのがわかればいいと思います!

畳語(じょうご) ☆☆☆★★

畳語とは、合成語のうち、同じ語彙的形態素(内容形態素)の重複によって構成される語のことです。
言い換えると、具体的な意味内容を持つ語が繰り返されている語のことです。
「畳む=折り返して重ねる」ということから、「畳語」と呼ばれています。

さっそく、例を見てみましょう。

名詞の重複  国々 我々(反復には「々」を使います) それぞれ
動詞の重複  生き生き のびのび 泣く泣く 知らず知らず
形容詞(形容動詞)の重複 うすうす はやばや 寒々 けちけち
副詞の重複  またまた よくよく
感動詞の重複 ねえねえ おやおや まあまあ

これはわかりやすいですね。その他にも、下のようなものも畳語です。

幼児語…おてて おめめ
要素が重複した擬音語・擬態語…きらきら にこにこ ガタガタ
構成要素の一部が重複したもの(準畳語ともいう)…四苦八苦 根ほり葉ほり 

「軽々しい」という語は、「軽々」の部分は、畳語なのですが、「軽々」に接尾語の「しい」が合わさっているため、「軽々しい」全体では、「派生語」とされています。
他にも「みずみずしい」「ずうずうしい」などがあります。

いろいろ覚えるのは大変ですので、ひとまず「繰り返す語」という理解でいいと思います!

広義の語構成

ここまでは、「狭義の語構成」について、説明してきました。
「広義の語構成」は「狭義の語構成」に加えて「造語法」も含まれます。

造語法とは、新しい語を作り出す方法のことです。
「合成法」「転成」「縮約」「借用」「混淆(こんこう)」「文字による方法」「転成」「逆成」などがあります。

一気に書くと、難しそうに見えますが、1つ1つは難しくないので、よければ続けてお読みください!

造語法について(合成法・縮約・混淆・借用・文字による方法・転成・逆成)

まとめ

長くなってしまいましたが、ここのテーマは「語構成」です。
検定試験の問題に【語構成】と、出題されることもありますし、【語構成】と書いていなくても、実際は語構成についての出題であることも多いです。

このような問題では、まず、「語がどのように結びついているか」考えてみてください。

金持ち…「金を持っている」「ヲ格で結合」「目的語+動詞→名詞」意味は「お金を持っている人」
丁寧さ…形容動詞(ナ形)に接尾辞「さ」が結合した派生語で名詞になっている。意味は「丁寧度」
時々…名詞が反復した畳語で、副詞になっている。

一見難しいと思う問題でも、いろいろな角度から考えると、どこかにヒントがあるはずです!

この記事の内容が理解できれば、覚えるのは下記のような感じでいいと思います。

狭義の語構成…語がどのように結びついているか。単純語と合成語に分けられる。
単純語…山 父 ゆっくり 等
合成語…複合語・派生語・畳語に分けられる。
複合語…意味内容を持つ語が合わさった語。統語構造…酒飲み 雨降り 並列構造…草木 森林
派生語…意味内容を持つ語と接辞が合わさったもの。 お茶 未完成 高さ 春めく 等
畳語…意味内容を持つ語が反復されてできた語。 我々 生き生き みずみずしい 等
広義の語構成…狭義の語構成+造語法

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