国際音声記号(IPA)について、日本語教育能力試験の合格という観点からまとめてみました。
「音声記号…。嫌だ~。ややこしいから、後回し!」と思っている方、参考にしてみてください。
国際音声記号(IPA)についての、全体的な流れは以下のようになります。
この記事は【第3章 マ行・ヤ行・ラ行・ワ行・半母音】です。
1・2章をご覧になっていない方は、ぜひ、第1章からご覧ください。
第1章 母音(ア行)子音(カ・ガ行)ガ行鼻濁音について
第2章 サ行・タ行・ナ行・ハ行
第3章 マ行・ヤ行・ラ行・ワ行・半母音
第4章 特殊音(撥音・促音・引く音)・日本語にない音声の音声記号
この記事は【第3章 マ行・ヤ行・ラ行・ワ行・半母音】です。
最後まで読んでいただいたら、以下のことがご理解いただけます。
まず、1章で書いた「音声記号を勉強する上でのコツ」を書きます。
◇ 日本語で使用する音を「ア行」→「カ行」→「サ行」の順に整理していく。
◇ 例えば「カ行」を勉強するときに「ガ行」「キャ行」「ギャ行」を一緒に理解する。
◇ 各行で出題されやすい周辺知識を知る。
◇ 余裕があれば、日本語にない音声の音声記号も少し覚える。[f][v][l][r]など。
この第3章もこの流れで書いていきます。
では、マ行からスタートです!
マ行
マ行は/マ ミ ム メ モ/。子音の音声記号は[m]です。
マ[ma]ミ[mʲi]ム[mɯ]メ[me]モ[mo]
ミ[mʲi] また[ʲ]が出てきました!
第1章のカ行で書いたキ[kʲi]と同じですね。⇐あとで説明します。
では、少し第1章を思い出しましょう!
母音…肺から出る呼気を妨げずに発する音声
子音…肺から出る呼気を妨げて発する音声
子音は「①声帯振動の有無」「②調音点」「③調音法」の3つで分類される。
①「声帯振動の有無」…声帯が振動するかしないか。【有声音・無声音】
②「調音点」…どこで呼気を妨げているか。妨げる場所。
日本語を調音する際の「調音点」主に下の7つ。※全部「音」を省きます。例:両唇音
「両唇・歯茎・歯茎硬口蓋・硬口蓋・軟口蓋・声門・口蓋垂」
③「調音法」…呼気を妨げる方法。どのように妨げるか。
日本語を調音する際の「調音法」は、主に下の6つ。
「破裂音(閉鎖音ともいう)・摩擦音・破擦音・鼻音・接近音・弾き音」
では、まず、マ行 /マ ムメモ/ の子音は[m]です。
[m]…「有声 両唇 鼻音」

① 声帯振動の有無…【有声音・無声音】
カサタパハ行(キャ行やシャ行なども)の子音は無声音。つまり、濁点「゛」がつけられるものが「無声音」で、それ以外の子音は全部「有声音」です。(※母音も有声音)「マ」は濁点「゛」がつけられません。
よって、マ行の子音[m]は「有声音」です。
「カサタパハ行(キャ行やシャ行なども)の子音は無声音」これは早めに覚えることをお勧めします。
「母音の無声化」等、いろいろなところで出てくる言葉です。
② 調音点
「両唇・歯茎・歯茎硬口蓋・硬口蓋・軟口蓋・声門・口蓋垂」のうちの「両唇」です。
パ行の子音[p]と同じです。
上の口腔断面図の ⇨ ように、両唇(上唇と下唇)をくっつけて、肺から出る呼気を妨げています。
③ 調音法
「破裂音(閉鎖音ともいう)・摩擦音・破擦音・鼻音・接近音・弾き音」のうちの「鼻音」です。
鼻音とは、口腔内の呼気の通り道を塞いで、鼻(鼻腔)に呼気を通して出す音声です。
上の口腔断面図の ⇦ の部分で、鼻腔への道が開いています。ここに呼気を通して発します。
「鼻音」は、子音では、ナ行の[n]とマ行の[m]だけなので、ささっと覚えてもいいですね!
私は「ナマ鼻音」と覚えています!(※撥音/ン/も鼻音です)
では、/ミ/[mʲi]について、説明します。
[ʲ]について、詳しくは ☞ 第1章の「カ行」 のところをご覧ください。
ざっくり言うと、[ʲ]は硬口蓋化を表しますが、ちょっとだけ硬口蓋に寄るだけで、調音点は変わらないというものです。
/ミ/[mʲi]の場合は、舌が硬口蓋に向かって少しだけ盛り上がりますが、調音点は変わらずに「両唇」です。
/ミ/[mʲi]…「有声 両唇 鼻音」 ※[m]と同じ。[ʲ]が入るだけで調音点は変わらない。
これで、マ行はオッケーです。
ですが、ここで終わったらもったいないです。
私は /ミ/[mʲi]を覚えたときに、同時に「ミャ行」も一緒に覚えることをお勧めしています!
そうすることによって、試験Ⅱの問題3(4)~(8)等のいろいろな問題に対応できます!
/ミ/[mʲi]は音声記号では、「ミャ行」のグループに入ります。
ミャ[mʲa]ミ[mʲi]ミュ[mʲɯ] ミョ[mʲo] ※エ段は無視
マ行をまとめると、下のようになります。
マ行 「有声 両唇 鼻音」 /マ ム メ モ / [ma] [mɯ] [me] [mo]
ミャ行「有声 ※両唇 鼻音」 /ミャ ミ ミュ ミョ/ [mʲa] [mʲi] [mʲɯ] [mʲo]
※硬口蓋化の[ʲ]が入るだけで、調音点は変わらない。
ヤ行
ヤ行は/ヤ ユ ヨ/です。子音の音声記号は[j]です。
ヤ[ja]ユ[jɯ]ヨ[jo]
ヤ行と言えば、[y]だと思ってしまいますが、国際音声記号では[j]ですので、ご注意ください!
「Japan」も「ジャ」も、外国人は、「ヤ」と読む人が多いそうです。
ちなみに、音声記号は[y]は、子音ではなく母音です。
日本語の母音 /イ/[i]が円唇になったものです。
[i] 「非円唇 前舌 狭母音(高母音)」
[y]「円唇 前舌 狭母音(高母音)」
ヤ行の子音[j]に戻ります。
[j]…「有声 硬口蓋 接近音(半母音)」

① 声帯振動の有無…【有声音・無声音】
カサタパハ行(キャ行やシャ行なども)の子音は無声音で、それ以外は有声音です。(※母音も有声音)
よって、ヤ行の子音[j]は「有声音」です。
② 調音点
「両唇・歯茎・歯茎硬口蓋・硬口蓋・軟口蓋・声門・口蓋垂」のうちの「硬口蓋」です。
上の口腔断面図のように、舌の真ん中あたりが硬口蓋に向かって盛り上がっています。
③「調音法」
「破裂音(閉鎖音ともいう)・摩擦音・破擦音・鼻音・接近音・弾き音」のうちの「接近音」です。
接近音とは、口腔内で舌を少し盛り上げて、やや狭めの隙間を作り、そこに呼気を通して出す音です。
摩擦音と少し似ています。摩擦音は狭めの隙間に呼気を摩擦させて出す音のですが、接近音は摩擦音ほど隙間を狭めず、摩擦させずに出す音です。
一度、サ行の子音[s]と比べて、「サ」「ヤ」「サ」「ヤ」といってみてください。
[j]は[s]のような摩擦が起きていないはずです。
この接近音は、今はわかりますが、1週間後には、忘れてしまうでしょう。
「ヤ」と言ってみても、調音法がすぐに出てきません。
接近音はヤ行の子音[j]とワ行の子音[ɰ][w]だけなので、ささっと覚えたほうがいいと思います!
私は「ヤワ接近」と覚えています。
ヤ行をまとめると、下のようになります。あまり、必要ありませんが、/イ/と/イェ/も書いておきます。
ヤ行 「有声 硬口蓋 接近音(半母音)」 /ヤ イ ユ イェ ヨ/[ja] [i] [jɯ] [je] ][jo]
ラ行
ラ行は/ラ リ ル レ ロ/。子音の音声記号は[ɾ]です。
[r]ではなく[ɾ]です。ご注意ください。
ラ[ɾa]リ[ɾʲi]ル[ɾɯ]レ[ɾe]ロ[ɾo]
注意するのは、リ[ɾʲi]だけですね。⇐あとで説明します。
[ɾ]…「有声 歯茎 弾き音」

① 声帯振動の有無…【有声音・無声音】
カサタパハ行(キャ行やシャ行なども)の子音は無声音。それ以外は「有声音」です。(※母音も有声音)
よって、ラ行の子音[ɾ]は「有声音」です。
②「調音点」
「両唇・歯茎・歯茎硬口蓋・硬口蓋・軟口蓋・声門・口蓋垂」のうちの「歯茎」です。
サ・タ・ナ行の子音[s][t][n]と同じです。
[ɾ]は、舌先で歯茎一度弾くことによって、呼気を妨げます。
(私は何度「ラ」と言ってても、調音点は歯茎ではなく、歯茎硬口蓋あたりではないかと思うのですが…。)
③「調音法」
「破裂音(閉鎖音ともいう)・摩擦音・破擦音・鼻音・接近音・弾き音」のうちの「弾き音」です。
弾き音とは、舌先で軽く1回弾くことで出す音のことです。[ɾ]なら、調音点の「歯茎」で弾きます。
弾き音は、日本語の調音の中ではラ行だけなので、ささっと覚えてしまいましょう!
上の口腔断面図をご覧ください。舌先が尖って細く書かれています。
日本語の調音の中では、このように書かれるのは[ɾ]だけですので、すぐわかります。
※[ɾ]は舌先で弾くときに上につくので、口腔断面図は舌が上につきます。
では、リ[ɾʲi]について、説明します。
[ʲ]は硬口蓋化を表しますが、ちょっとだけ硬口蓋に寄るだけで、調音点は変わらないというものです。
リ[ɾʲi]の場合は、舌先が硬口蓋に向かって多少寄りますが、調音点は変わらずに「歯茎」です。
リ[ɾʲi]…「有声 歯茎 弾き音」 ※[ɾ]と同じ。[ʲ]が入るだけで、調音点は変わらない。
リ[ɾʲi]は音声記号では、「リャ行」のグループに入ります。「リャ行」で一緒に覚えましょう!
リャ[ɾʲa]リ[ɾʲi]リュ[ɾʲɯ] リョ[ɾʲo] ※エ段は無視
ラ行をまとめると、下のようになります。
ラ行 「有声 歯茎 弾き音」 /ラ ル レ ロ / [ɾa] [ɾɯ] [ɾe] [ɾo]
リャ行「有声 ※歯茎 弾き音」 /リャ リ リュ リョ/ [ɾʲa] [ɾʲi] [ɾʲɯ] [ɾʲo]
※硬口蓋化の[ʲ]が入るだけで、調音点は変わらない。
ワ行
ワ行は/ワ/です。(※/ヲ/の音声は、母音/オ/[o]と同じです。)
/ワ/…[ɰa] or [wa]
子音の音声記号は[ɰ]or[w] です。
[ɰ]は母音 /ウ/ の音声記号[ɯ]に似ているので、気をつけてください。
日本人がよく使うのは、[ɰ]だそうですが、難しく考えず、単純に「2種類ある。どちらも使う。」と思ってください!
[ɰ]…「有声 軟口蓋 接近音」
[w]…「有声 両唇軟口蓋(二重調音子音) 接近音」

調音点が違うだけなので、一緒に書いていきます。
① 声帯振動の有無…【有声音・無声音】
カサタパハ行(キャ行やシャ行なども)の子音は無声音で、それ以外は有声音です。(※母音も有声音)
よって、ワ行の子音[ɰ][w]はどちらも「有声音」です。
②「調音点」
「両唇・歯茎・歯茎硬口蓋・硬口蓋・軟口蓋・声門・口蓋垂」のうちの、
[ɰ]は「軟口蓋」。[w]は「両唇硬口蓋」(二重調音子音)です。
◇[ɰ]…上の口腔断面図をご覧ください。今まで通りの考え方でオッケーです。
舌の奥のほうが、軟口蓋に向かって少し盛り上がります。
◇[w]…特別です。両唇と軟口蓋の2か所で呼気を妨げます。調音点は「両唇硬口蓋」となります。
お笑い芸人の「ますだおかだ」の岡田さんのように「(ゥ)ワォ」と言ってみてください。
唇が丸めて出すそんな感じの「ワ」です。
※口腔断面図はありませんが、上の[ɰ]の口腔断面図の両唇が少し突き出て、両唇がくっつかない程度に間が狭くなるものだと思ってください。
この[w]は調音点が「両唇と硬口蓋」の2つあることから、「二重調音子音」または「二重調音」とも言います。二重調音子音は日本語の音声の中ではこの[w]だけですので、覚えてしまいましょう!
(検定試験 平成30年度の試験Ⅰ 問題1(1)で【二重調音】という問題で出題されました。)
③ 調音法
「破裂音(閉鎖音ともいう)・摩擦音・破擦音・鼻音・接近音・弾き音」のうちの「接近音」です。
ヤ行の子音[j]と同じです。[ɰ][w]どちらも「接近音」です。
[ɰ][w]それぞれの調音点で、摩擦しないほどの隙間を作り、そこに呼気を通す音です。
(※接近音なので、ヤ行の子音[j]と同様に「半母音」とも言われます。)
ワ行をまとめると、下のようになります。/ウィ・ウェ・ウォ/も一緒に書いておきます。
ワ行[ɰ]「有声 軟口蓋 接近音」/ワ ウィ ウェ ウォ/ [ɰa] [ɰi] [ɰe] [ɰo]
ワ行[w]「有声 ※両唇軟口蓋 接近音」/ワ ウィ ウェ ウォ/ [wa] [wi] [we] [wo]
※「二重調音子音」「二重調音」
半母音
ヤ行「ヤ ユ(イェ)ヨ」と、ワ行「ワ(ウィ) (ウェ)(ウォ)」は「半母音」とも言われます。
母音と子音の違いは「肺から出る呼気を妨げるか妨げないか」で、母音は「肺から出る呼気を妨げずに出す音」でしたね。
ヤ行の子音[j]とワ行の子音[ɰ][w]は、調音法が「接近音」です。
接近音は口腔内で舌を少し盛り上げて、やや狭めの隙間を作り、そこで呼気を通して出す音です。
摩擦音ほど調音点の隙間を狭めて、強く呼気を妨げるわけではないので、「接近音」と呼ばれます。
よって、接近音で発する音声(ヤ行ワ行)は、呼気を妨げずに出す母音に近い音です。
半分母音みたいなものなので「半母音」と言われます。
(※[j][ɰ][w]はあくまでも子音です。母音ではありませんので、混同しないでください。)
もちろん、音も母音に近いです。例を見てみましょう。
例:「おみあげ」⇔「おみやげ」「キオスク」⇔「キヨスク」「ぐあい」⇔「ぐわい」「あたし」⇔「わたし」
中には、ちゃんと書けと言われたら、どっちで書いたらいいか迷ってしまうものもありますね。
(「あみあげ・キヨスク」は、まあいろいろあるんですが…。正しくは「おみやげ・キヨスク・ぐあい・わたし」だそうです。)
では、ヤ行の音声について、書きます。
ヤ行…「イ[i]+母音」
「イ+ア」⇒ヤ 「イ+ウ」⇒ユ 「イ+エ」⇒イェ 「イ+オ」⇒ヨ
一瞬だけ「イ」と言ったあとに、母音「ア」が続いて、「ヤ」という音になります。
うまく書けませんが、「イア」の間を縮めていくと、「イア」→「ィア」→「ヤ」になります。
ヤ行にイ段がないのは、「イ+イ」なんて、できないからですね。
ワ行も同じ考え方です。
ワ行…「ウ+母音」
「ウ+ア」⇒ワ 「ウ+イ」⇒ウィ 「ウ+エ」⇒ウェ 「ウ+オ」⇒ウォ
ここより下は、ちょっとややこしいので、飛ばしてもらってもいいです!
上に書いたように「ウ+ア」⇒「ワ」なのですが、「ウ」の種類によって、[ɰ]と[w]に分類されます。
まず、母音 /ウ/ の音声記号[ɯ]と[u]を思い出しましょう。
[ɯ]…「非円唇 後舌 狭母音」
[u] …「円唇 後舌 狭母音」
※日本語の共通語では「非円唇」の[ɯ]で話されるが、関西人の中には「円唇」の[u]で話す人がいる。
日本語の共通語の唇を丸めないのが[ɯ]、丸めるのが[u]でしたね。
[ɰ]と[w]は下のようになります。
[ɰ]…「非円唇のウ[ɯ]+母音」
「ɯ +ア」⇒ワ [ɰa] 「ɯ +イ」⇒ウィ [ɰi] 「ɯ +エ」⇒ウェ [ɰu] 「ɯ +オ」⇒ウォ [ɰo]
[w]…「円唇のウ[u]+母音」
「u +ア」⇒ワ[wa] 「u +イ」⇒ウィ[wi] 「u +エ」⇒ウェ[wu] 「u +オ」⇒ウォ[wo]
簡単に、唇を丸めない「ワ」が[ɰa]、丸める「ワ」が[wa]ぐらいでいいでしょう。
日本人は、[ɰ]で話すことがおおいそうですが、[ɰ][w]どちらも使うぐらいでいいと思います!
ちなみに英語話者は[w]のほうをよく使うそうです。
半母音をまとめると、下のようになります。
ヤ行…「イ[i]+母音」
「イ+ア」⇒ヤ 「イ+ウ」⇒ユ 「イ+エ」⇒イェ 「イ+オ」⇒ヨ
ワ行…「ウ+母音」
[ɰ]…「非円唇のウ[ɯ]+母音」
「ɯ +ア」⇒ワ [ɰa] 「ɯ +イ」⇒ウィ [ɰi] 「ɯ +エ」⇒ウェ [ɰu] 「ɯ +オ」⇒ウォ [ɰo]
[w]…「非円唇のウ[u]+母音」
「u +ア」⇒ワ[wa] 「u +イ」⇒ウィ[wi] 「u +エ」⇒ウェ[wu] 「u +オ」⇒ウォ[wo]
まとめ
第3章では、「マ行・ヤ行・ラ行・ワ行・半母音」について、書きました。
この記事の内容をまとめると下のようになります。
一応、全部書きますが、全部覚えようと思うと大変なので、マ行[m]ヤ行[j]ラ行[ɾ]ワ行[ɰ]or[w]をおさえて、あとは「[ʲ]が入るだけ」とか「二重子音調音」というふうに、ポイントをおさえましょう!
ミャ行「[ʲ]が入るだけ」 /ミャ ミ ミュ ミョ/ [mʲa] [mʲi] [mʲɯ] [mʲo]
ヤ行 「有声 硬口蓋 接近音(半母音)」 /ヤ イ ユ イェ ヨ/[ja] [i] [jɯ] [je] ][jo]
ラ行 「有声 歯茎 弾き音」 /ラ ル レ ロ / [ɾa] [ɾɯ] [ɾe] [ɾo]
リャ行「[ʲ]が入るだけ」 /リャ リ リュ リョ/ [ɾʲa] [ɾʲi] [ɾʲɯ] [ɾʲo]
※硬口蓋化の[ʲ]が入るだけで、調音点は変わらない。
ワ行[ɰ]「有声 軟口蓋 接近音」/ワ ウィ ウェ ウォ/ [ɰa] [ɰi] [ɰe] [ɰo]
ワ行[w]「有声 ※両唇軟口蓋 接近音」/ワ ウィ ウェ ウォ/ [wa] [wi] [we] [wo]
※「二重調音子音」「二重調音」
半母音
ヤ行…「イ[i]+母音」
「イ+ア」⇒ヤ 「イ+ウ」⇒ユ 「イ+エ」⇒イェ 「イ+オ」⇒ヨ
ワ行…「ウ+母音」
[ɰ]…「非円唇のウ[ɯ]+母音」
「ɯ +ア」⇒ワ[ɰa]「ɯ +イ」⇒ウィ[ɰi]「ɯ +エ」⇒ウェ[ɰu]「ɯ +オ」⇒ウォ[ɰo]
[w]…「非円唇のウ[u]+母音」
「u +ア」⇒ワ[wa]「u +イ」⇒ウィ[wi]「u +エ」⇒ウェ[wu]「u +オ」⇒ウォ[wo]
長い文を読んでいただき、ありがとうございます。
大変だとは思いますが、この第3章までで、マラソンの35~40kmぐらいまで来ています。
第4章「特殊音(撥音・促音・引く音)・日本語にない音声」でラストスパートです。
よかったら、第4章も続けてお読みください!
☞ 国際音声記号(IPA)【第4章 特殊音(撥音・促音・引く音)・日本語にない音声について】
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